版画研究室について

版画とは間接的なコミュニケーションの役割を果たす、魅力的な媒体です。様々な版画技法によって強固な物理形態を表現し、そこで使用される材料によって力強い現実感覚がもたらされます。

DSC_0077版画研究室は銅版画、リトグラフ、木版画、シルクスクリーンという4つの主な技法の実践的なトレーニングを通して、版画の基礎技術を教えています。加えて学生が各版技法の特徴の理解を深めることによって、シンプルな媒体から発展してきた版画というものが、いかに多岐にわたる芸術的ジャンルを組み込み展開してきたかという歴史性、社会性に基づいた研究と想像力を深めていくことになります。

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1970年より、このプログラムは油画科学部3年生の選択コースの一環として、学部生に向けた2年間の基礎訓練を行っています。現在、カリキュラム内容については新たに検討中です。
1967年以来、版画研究室は大学内において共有するワークショップを設けており、油画科、日本画科、芸術学科の入学生、またデザイン科(1975年まで)、美学と美術史の学科に対して、基礎的な手法とテクニックに関する集中講義を行っています。

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これらのカリキュラムに沿って、絵画芸術における総合的な教育の一要素としての役割を果たすとともに、印刷表現に特化した訓練と研究を行い、社会に貢献するために必要なそれぞれのスキルと能力を育成することを目標としています。
また各版種の基本的な手法やテクニックを盛り込んだ基礎能力と版画素材の研究を基に、日本だけでなく国際的にも活躍できるアーティストの育成を目指しています。